通年性アレルギー性鼻炎の新たな治療法(舌下投与によるアレルゲン免疫療法:ミティキュア)が保険適応となり、2018年2月対象年齢が、5歳以上に引き下げられました。
アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因となるアレルゲン(通年性アレルギー性鼻炎:ダニ)を少量ずつ摂取し体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療です。滅感作療法とも呼ばれ、昔からある治療法です。今までは週1~2回診療所で受ける皮下注射による治療法が主体でした。今回承認された舌下免疫療法は、痛みもなく自宅で服用が可能です。長期に渡り正しく治療が行われると、アレルギー症状を治したり、根本的な体質改善が期待できる治療法です。
【通年性アレルギー性鼻炎】
通年性アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状が季節を問わず現れる疾患です。目のかゆみ・充血・涙目などの目の症状を伴うこともあります。原因として、ダニ・カビ・ペットの毛・昆虫などが知られています。
【適 応】
- 5歳以上
- 血液検査などによりダニによる※通年性アレルギー性鼻炎の診断がついた方
※通年性アレルギー性鼻炎にはダニ以外にも、いくつも原因があります。(カビ・ペットの毛・昆 虫など)
≪全員に効果が期待できるわけではありません。≫
投与しない事が望ましい方(安全性確立されてない方)
- 妊娠中・授乳中の方
- アレルゲンを使った治療により、アレルギー症状を起した事のある方
- 重い気管支喘息の方
【治療法】
- 1日1回舌下で口腔内保持(初回は医院にて実施)
- 増量期1週を経て、維持期(ともに1日1回1分間、口腔内に保持した後、飲み込む)
- 鼻炎の症状に関わらず、毎日の服用が必要です。
他の内服剤、外用剤などの対症療法との併用も可能です。ご相談ください。
【治療期間】
- 投与開始3ヶ月より、効果が現れます
- 治療期間は3年~5年です
【副作用】
- 口内炎、口腔内そう痒感、異常感、のどの刺激感、不快感、耳のかゆみ
- 重大な副作用としてアナフィラキシーが現れる可能性がある
≪アナフィラキシーとは≫
多くは投与30分以内に皮膚の発赤、じんま疹、腹痛、嘔吐、呼吸困難、喘鳴、意識障害などの症状が現れます。
時に命に関わる事があります。
初回投与は医院にて行い、実施後30分間の経過観察が必要です。
治療をご希望の方は、事前に説明を行います。
舌下免疫療法のおすすめのサイトはコチラ(アレルゲン免疫療法ナビ)から