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切れ痔と見張りいぼについて

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裂肛(切れ痔)

比較的多い病気です。原因は便が固いためです。排便の時に肛門の出口が切れてしまい、便をする時に痛みが出て、便の周りに血液が付きます。お子様は便をすると痛みが出るので、便を我慢します。そうすると便秘がますます進み、悪循環となります。

 

 

見張りいぼ

〈症 状〉

離乳食開始の7か月頃~4歳頃の女子に多く見られ、肛門部に赤い腫れを認めます。

〈原 因〉

便秘の時、切れ痔になり周りの皮膚が腫れたものが、見張りいぼ呼ばれます。肛門部の赤い腫れです。

見張りいぼは、便秘による切れ痔が引き起こした腫れです。便秘の改善、外用処置が必要です。

 

 

【治療法】

便を固くせず、柔らかくする事が必要です。

 

  • 食事療法として、野菜、果物、豆類など繊維を多く含んだ食事をさせて下さい。メイオリゴ(オリゴ糖)や乳酸菌製剤も効果があります。
  • トイレの習慣をつけましょう。朝食後が一番有効です。
  • 下剤の投与:小さいお子さんは好き嫌いがあり、食事療法だけでは便が柔らかくならない事が多いです。下剤の投与が必要となります。

次回受診までの間下剤の滴数と便の状態を記載して下さい。これにより、お子さんに一番適した滴数を見つけましょう。次回来院時に、日誌の内容と肛門状態から下剤の量、使用間隔について相談します。

 

【局所の処置】

  • 肛門を常に清潔にしましょう。入浴は毎日させ、肛門部をよく洗って下さい。
  • 排便後は柔らかな紙か、少し紙を濡らして拭いて下さい。
  • 排便後に優しく肛門に軟膏をつけましょう。

 

 

【診 断】

切れ痔、見張りいぼは視診で診断がつきます。便が固い原因として、腸が長い、肛門が狭い、腸の神経に異常がある場合があります。時に、検査をすることがあります。

 

 

【治療期間と再発】

傷が治るまで約1~2ヶ月かかります。治ったと思っていると、固い便でまた再発します。辛抱強い治療が必要です。

※見張りいぼは、なかなか治りませんが、切れている所は比較的早く治ります。