【症 状】
へその緒を切ったあとに閉鎖するヘルニア門が閉じず、泣いたり、いきんだ時におへそが膨れます。
わずかにおへそが隆起する程度のものから、いちぢく状に大きく飛び出すものまであります。
大きい場合の内容物は腸です。手で圧迫するとぐしゅぐしゅと音を立てて、小さくなりへこみます。
【経 過】
1才までに80〜90%、2才までに90%が自然に小さくなります。
2才過ぎても治らない時や、1才以降も小さくなる傾向がない時の多くの場合は、手術になります。
【非手術的治療:圧迫固定治療について】
以前は効果が少ないとされていましたが、最近は適切な圧迫治療を行えば早期の治癒が期待でき、また治癒後の皮膚のたるみも少ないと報告されるようになりました。
〈治療開始時期〉
症状に気付いたら、早期からの治療開始が望ましく、また生後6か月以降は効果がないとされています。
〈治療方法〉
綿球での圧迫固定治療です。
1週間に1度受診して下さい。
〈問題点〉
皮膚のかぶれが問題になります。使用するテープが改善された事やテープ交換の頻度により、かぶれを最小限に抑える事ができます。
【外科治療期】
2才過ぎても治らない場合は、外科的治療になります。自然に小さくなっても、おへそのたるみや形が気になる場合、最近では、時に美容的な意味で手術をする事もありますが、平らになりすぎたり、思った形にならなかったり、一度の手術では難しかったりする事もあり、事前によく相談する事が必要です。