【症 状】
耳の下がはれる数日前から機嫌が悪くなり、その後 耳たぶの下のくぼみに痛みのある”しこり”が出現し、やがて耳の下から、あごの下にかけてぷっくりはれてきます。
ひどい場合には、顔つきまで変わってしまいます。
ほぼ同時に、発熱が数日見られます。耳下腺のはれは、片方のこともあります。
【経 過】
7〜10日後には、はれがひきます。この間は、幼稚園、学校はお休みしてください。
【合併症】
15%前後に、髄膜炎、脳炎
5〜10%に、膵炎,その他、中耳炎、難聴、睾丸炎など
また、思春期以降の男性の睾丸炎は20%〜30%と高率です。
【潜伏期間】
2〜3週間
【注意点】
痛み止め、炎症止めを服用し、安静、水分補給を心掛けてください。
口をあけるのを嫌がりますので,柔らかい物を与えてください。
おなかが痛くなりやすいので,油ものは控えましょう。
発熱、頭痛、嘔吐の3つの症状がそろい、全身状態が悪い場合は、髄膜炎が考えられますので,早めに診察を受けてください。
【おたふくかぜの確定診断】
耳下腺のはれる病気(耳下腺炎)は、おたふくかぜ以外にもたくさんあります。
また、おたふくかぜにかかっているのに、耳下腺が腫れない人も、20%前後見られます。
(不顕性感染と呼ばれています。)
おたふくかぜにかかったかどうかは、耳下腺がはれて1ヶ月経過してから採血をしておたふくかぜの抗体ができているかを調べるのが確実です。
周りで流行していた、2〜3週間後に別の人にうつった、または別の人から、うつったといった場合、あるいは、耳下腺が7〜10日間はれていたといった場合は、おたふくかぜだと思って差し支えありません。
年齢が高くなると、重篤になりやすいので、かかっていない方には予防接種をお勧めします。