【治 療】
1)皮膚のバリア機能を保つ
①正しいスキンケア
汚れを洗い流す。
石鹸はしっかり落とす。
入浴後は5分以内に保湿剤で皮膚を保護する。
②保湿剤だけで悪化する時はステロイド外用剤、免疫抑制剤などによる外用治療
近年は皮膚のバリア機能を保つため(皮膚がきれいな状態を保つため)間欠的にステロイドを使う治療もあります。
2)湿疹(皮膚の炎症)の治療
ステロイド剤や免疫抑制剤(2歳以上)を使用し、皮膚を正常の状態に戻す事が大切です
3)皮膚の憎悪因子の改善
①皮膚の乾燥掻破(ひっかくこと)の予防
皮膚は乾燥すると皮膚本来の機能が果たせず、わずかな外的刺激でもかゆみが強くなり掻破の原因になります。
②アレルゲンの除去
ダニ、カビ、食物、ペットなどの動物は、症状悪化のアレルゲン(原因)になりやすく、除去が必要です。
バリア機能が低下していると、それだけでアレルゲンからの刺激を受けやすくなります。
③黄色ブドウ球菌(とびひの原因)の増殖をおさえる
外観が荒れた皮膚には、ブドウ球菌がたくさんいます。
肌の手入れが増殖をおさえる一番の方法です。
④汗
汗の中に含まれる成分が憎悪因子になる人もいます。
汗でかゆみが増す時は早めに拭きとりましょう。
⑤疲労・ストレス
疲労やストレスでかゆさを感じ、皮膚をかく事が多くなります。
さまざまな憎悪因子の除去は大切ですが、スキンケアや薬物療法により肌の状態を改善しておかなければ、皮膚の乾燥やかゆみは防げず、また皮膚からのアレルゲンの侵入のブロック、ブドウ球菌の増殖を抑える事が困難です。
治療の最重要ポイントは、スキンケア、保湿、薬物による肌の状態の改善にあります。