乳幼児のオチンチンはほとんど包皮に覆われて中が見えないのが普通です。
その形だけで病的ということはほとんどなく、また包皮と亀頭(オチンチンの先)がくっついて包皮が反転できず、オチンチンの先が出てこないことも驚くことではありません。
5歳ころには90%以上の子が自然に亀頭(オチンチンの先)が露出するようになります。
【どのような場合手術が必要?】
- おしっこをする時オチンチンの先が風船のようにふくらみおしっこが勢い良く出ない時
- 亀頭包皮炎を繰り返す時
- オチンチンの先が露出した後、包皮が元に戻らなくなってしまった時(嵌頓包茎)
以上のことがなければ5歳ころまで様子を見ても大丈夫です。
【亀頭包皮炎】
包皮と亀頭の間に細菌感染を起こし、オチンチンの先が赤くはれ痛がったり膿が出たりします。
この場合抗生剤の外用と内服が必要ですので外来を受診して下さい。
包皮と亀頭の間には、恥垢(ちこう)とよばれる”おから”のような垢がたまることが多く、感染の原因になったりします。
恥垢については専門医の間でも包皮を反転してたまらないようにすべきという意見と放っておいても良いとの意見があり、まちまちです。
お子さんが亀頭包皮炎になったことがあれば、その後は普段から気をつけてきれいに洗っておきましょう。
今までオチンチンの先に炎症をおこしたことがなければ(亀頭包皮炎)、あまり神経質に洗わなくて結構です。
【停留こう丸】
こう丸が左右の陰のうに触れますか?
触れなければ、入浴中など体が温まり気分の落ち着いている時に再度確認して下さい。
1つしかなかったり2つともこう丸が触れなければ、泌尿器科か小児科を受診して下さい。
停留こう丸のまま放置しておくと、精子形成障害(男性不妊の原因)やまれに悪性腫瘍の原因になったりします。
停留こう丸の手術は1歳頃に行うのが一般的ですので、ご心配な方は遅くとも2歳までには外来を受診して下さい。